愛知県岡崎市 整形外科,リウマチ科,エコーガイド下筋膜リリース,筋膜性疼痛症候群(MPS), トリガーポイント

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正中神経麻痺 その2 - 未分類

多くの神経がいろいろな所で圧迫されたり、癒着したりして麻痺症状や

痛みをもたらします。手の麻痺でも正中神経麻痺はよく見られる疾患です。

一番多いのは手関節やや末梢の手根管症候群です。これは有名です。

頻度は少ないですが肘の前面の円回内筋という筋肉の下でも圧迫され

麻痺を生じることがあります。これも手根管症候群と同じように女性に多い

とされており正中神経麻痺の9%を占めるとの報告もあります。

円回内筋症候群と呼ばれることがあります。

青い斜線は手根管症候群そして黒い横線は円回内筋症候群で認められます。

左は正常 真ん中は手根管症候群や円回内筋症候群

右は円回内筋症候群に認められます。

肘の部位での正中神経をエコーで観察します。円回内筋上腕頭の下に

正中神経が見つかります。

麻痺のある神経はしばしば太く観察されます。(浮腫)

圧痛点 麻痺の状態を参考に診断的治療でハイドロリリースを行ってみます。

疼痛の改善や麻痺の改善があればこの円回内筋症候群が考えられます。

場合によりリリース後も再発することがあり、頚椎MRI,電気生理学的検査、

胸郭出口症候群の鑑別を行い、局所的には浅指屈筋、上腕二頭筋筋膜の影響を

考え手術も治療の一つとして考慮すべきかもしれません。

正中神経麻痺も有名な手根管症候群のみならず多くの疾患が原因となることを

周知すべきですね。とても奥が深いものです。

しかし診断的治療として手根管症候群、胸郭出口症候群、そしてこの円回内筋症候群も

エコー下注射が重要であることを述べさせていただきます。

最後までお読みくださりましてありがとうございました。