愛知県岡崎市 整形外科,リウマチ科,エコーガイド下筋膜リリース,筋膜性疼痛症候群(MPS), トリガーポイント

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痛風とエコー - 未分類

痛風は一般に良く知られた病気です。主に中年以上の男性で

日常的な飲酒の習慣のある方が足の親指あるいは足首の急性の炎症

を起こしとても痛い病気と知られていますね。

これは足の親指のエコー画像です。

 

痛風1

そしてドプラーでは当然炎症を認めます

痛風2

痛風第一変更

痛風第1変更2

レントゲンでは初期には異常所見を認めないことが多く主に

鑑別診断のため行われます。

エコーによる観察は骨病変の早期評価、軟骨表面の尿酸塩結晶の

検出に有用であると痛風ガイドラインに記載されています。

今後データが蓄積され一般的な初診時検査になるのではと思います。

ここで痛風についてよく勘違いされていることを説明します。

痛風なんだから尿酸値は高いはずだと思われがちですが発作中は

尿酸が高くないこともままあります。そして尿酸値は日内変動もあり

複数回測定しないと高尿酸血症がわからないこともあります。

腎臓疾患、甲状腺疾患、腫瘍、薬剤などによる二次性のこともあり

スクリーニング的検査は必要です。

また仮に尿酸値が高くても尿酸降下薬は発作中に服用開始しません。

発作が誘発されたり、ひどくなることがあるからです。

よく質問される食事療法は基本的に他の生活習慣病と同様

カロリーの制限、アルコールの減量、ジュース、果糖の減量

そして十分な水分摂取が基本です。なおコーヒーや乳製品は

尿酸値低下作用があり積極的に摂取してもいいと思います。

もちろん適度な運動も重要です。

薬剤に関しては最近は副作用の少ないものもありますので

お一人お一人に適切な治療を提供いたします。

当院では高尿酸血症、痛風ガイドラインに基づいて診断治療を

行っておりますのでお気軽にご相談ください。

追記

3枚目の画像に示されている関節面二重像(double contour sign)は

とくに有名です。

その他にも尿酸塩が関節内で塊となっている重症例はガイドライン通りの

基準では痛風の根治が難しいとの報告もあります。結晶の沈着や尿酸塩隗の

状態を発作時(痛みのある時)以外にも経時的にエコーで観察し治療方針を

立てることが重要だと考えております。

以下は症例です。

痛風発作は1年以上起きていませんが血清尿酸値は6~6.5とやや高い人

のエコー画像です。

無症状痛風2

 

尿酸のコントロールが不十分のためかdouble contour signが

はっきり認められます。

正常の人の画像は以下です。

20170226001_20170226080815

尿酸塩の結晶などはありません。

十分な尿酸値管理にて尿酸塩結晶の退縮も報告されております。

再発予防のためにも血清尿酸値の管理、またエコー上の結晶退縮を

確認しながらの治療が有用ではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。