手関節はスポーツや使い過ぎにによってよく痛みが出る場所です
多くの人は湿布して少し休めば大丈夫だろうと経験的また人づてに
理解しています。しかし中にはそんなに使ってなくても痛くなったり
休めていてもなかなかよく治らないこともあります。
手首の腱鞘炎は主に2つあります。
一つは親指側のドケルバン腱鞘炎。そしてもう一つは小指側の
尺側手根伸筋腱腱鞘炎です。
今回は後者小指側の腱鞘炎の紹介です。
一番外側の腱が尺側手根伸筋腱です。
手首を捻ると手首の小指側に強い痛みが走ります。しかしこの部位は
他にも多くの疾患があることが知られています。
TFCC損傷、尺骨突き上げ症候群、尺骨茎状突起骨折、そして日本人有名
テニスプレイヤーが最近この腱の損傷で長期離脱し多くのファンが心配
したものです。そのほかにも多数の疾患があります。
簡単にわかりそうですが触診でわかりにくいこともままあるのです。
そこでエコーを使いますと実は簡単に場所が確認できます。
四角で囲ったところが尺側手根伸筋腱です。この方は水腫を伴っています。
他の方も
同じようにみえます。脱臼したりしていなければ同定は簡単
そして麻酔と少量のステロイド剤を診断と治療の目的で注入します。
確実性を高めるのにエコーが必要です。
診断が正しければ注射直後に痛みが消失します。
そしてこのまま治る時もかなり多いですが。時には装具治療の併用も
必要な時があります。
とにかく腱鞘炎といっても鑑別する疾患も多く、また触診でわかりにくい
ことがあります。この部位の腱鞘炎はエコーはとても参考になると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。