上肢のしびれや痛みは以前にもお話ししたように
頸椎症性神経根症、頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群
また棘下筋の関連痛にてよく起こります。
その他にも今日お話しする橈骨神経由来の痛みしびれが
あります。
橈骨神経は他の末梢神経と同様に知覚や運動に重要な働きをしています。
その走行は腋窩から上腕をグルーっと回って上腕骨に接している
部位があります。
この部位が腕枕などで圧迫されますと有名なsaturday night pulsy
と呼ばれる一夜にして発生する橈骨神経麻痺があります。
ところがこの部位に何らかの原因で
神経が発する異常信号から運動麻痺は軽度ですが疼痛及び手背の知覚麻痺
が表れあたかも頸椎由来の痛みと錯覚するような患者さんがみ
えます。注意深く観察しますと上腕外側部にあたりに
圧痛があることがあります。
上腕部の橈骨神経を超音波で観察します。
まず近位部ですがここも痛みの原因となります
もう少し遠位です。ここが今回問題の橈骨神経溝の付近となります
腕から手の放散痛あるも頸部はあまり痛くない。そして特に
この部位に圧痛があることが重要です。
橈骨神経をリリースすることにより症状改善すればこの部位の
障害であると推定できますね。
上肢の痛みを伴うしびれは意外に複雑です頸椎以外でも原因と
なる疾患があり詳細な身体所見の診察が重要であることは
言うまでもありません。
坐骨神経痛のような痛み、頚椎椎間板ヘルニアのような痛み
これらは原因が多岐にわたり複雑です。
最後までお読みいただきありがとうございました。