テニス肘は多くの方が聞き覚えのある病気です。
成人人口の1~3%が大なり小なりこの痛みに悩まされているとの
報告もあります。
このあたりが痛いところです。物を持ち上げたり、タオルを絞ったりふたを開けたり
このような動作で痛みが誘発されます。必ずしもテニスをする人だけの病気ではありません
この部位には手首や指を反らす筋肉が集中しています。
使い過ぎや、筋肉の硬い人がかかりやすいともいわれています。
治療法は保存療法と手術療法の2種類があります。
保存療法についてお話します。
大事なことは指、手首に強い負担をかけ過ぎないこと。そして主に前腕部の筋肉の
柔軟性を獲得するため適切なストレッチを行うこと。前腕のマッサージが有効なこともあります。
どうしても痛む人は専用のサポーターも効果があるようです。
強い痛みで生活に支障のある方には局所注射の選択もありますが、再発もあり得ますので
十分なストレッチなどを行っても効果の無い方限定で注射を行っています。
エコーで詳細に観察しますと慢性で痛みの強い方は腱に部分断裂や炎症を認めることも
よくあります。
下の方は部分断裂で腱の中に水腫を認めます。
次の方はかなりひどい断裂を認めました。
断裂した腱がとぐろを巻いたように見えます。
「レスキュー」として注射することもあります。
強い痛みはかなり治まりますがいずれにせよ痛んだ腱は正常にはなりません。
しっかりと前腕の筋肉のケアを行いましょう。
当院では注射は少なくとも1月以上の間隔で計3回までを基本としております
それでも痛みのある方は基幹病院での手術も選択肢です。
お困りの方は気軽にご相談ください。
最近PRP(多血小板血漿)注射の効果が検討されているようです。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。