本日は膝軟部組織が原因の疼痛第3弾として
引き続き神経周囲組織が原因の痛みについてお話します。
(周囲組織というのは神経の典型的なしびれや運動麻痺はなく
痛みとして症状が発現しているためです。)
膝の内側部痛といえばもちろん骨や半月板由来のこともあります。
よく聞く理由に「軟骨がすり減ったからです。」と言われた方も
多いんではないでしょうか?本当にそれだけでしょうか?
膝の内側には何があるのでしょうか?骨、半月板の他に靭帯、筋肉
神経などがあります。筋肉も鵞足と呼ばれる強靭な組織、腓腹筋内側頭
膝窩筋、などです。それぞれが痛みの原因になりうることがわかっています。
そして今回お話しする伏在神経も痛みに関与しているようです。膝関節の
ちょっと下、内側を押してみて痛みのある人は結構多いです。
鵞足、腓腹筋、膝窩筋などいろいろな組織と複合して痛みを出していると
考えています。リハビリやストレッチも有効ですが注射によるリリースを
提示します。治療期間短縮を期待するための治療です。
この画像は毎日エコーを見てる先生にしか分からないかもです。
ここでは縫工筋と薄筋の筋膜リリースも自動的に行っています。
個人的な見解ですが下腿内側部痛の原因はヒラメ筋などの他この神経も
関係しているのではないでしょうか?数回の神経リリースにて下腿内側の
痛みも消えてしまうこともあります。
とにかく膝内側痛の発生源は非常に多く精度の高い診察が
要求されると思います。エコーの普及した現在いろいろなものが
見えます。そしていろいろな所に安全にアプローチできるようになりました。
これこそが超音波診療の神髄と言うと大げさかもしれませんが、
楽しいところでもあります。
まだまだ膝周囲の神経関連痛はあるようです。これらはもう少し
経験を重ねてからご報告したいと思います。
以下動画