愛知県岡崎市 整形外科,リウマチ科,エコーガイド下筋膜リリース,筋膜性疼痛症候群(MPS), トリガーポイント

 愛知県岡崎市 整形外科,リウマチ科,エコーガイド下筋膜リリース ませぎ整形外科

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新着情報一覧です。

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2019年08月10日(土)
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2019年05月26日(日)
2019年05月09日(木)
2019年04月23日(火)

本日は坐骨神経痛も引き起こす椎間板ヘルニア以外で代表的な

梨状筋症候群についてお話します。

坐骨神経痛はお尻から太もも、ふくらはぎの痛み、しびれをもたらす

厄介な痛みです。

この中でお尻の梨状筋という筋肉で圧迫され症状を出すものが

梨状筋症候群です。

実際には圧迫だけではなく癒着などが大きく関与します。

日本脊髄外科学会の図です

なるほど坐骨神経が圧迫されやすい場所ですね。

診断は上記の坐骨神経痛のほか長時間の座位などでお尻に負担がかかると

悪化することやコリコリ触れる梨状筋に圧痛があること、運動負荷にて

同じ痛みが再現することなどを参考にし、レントゲン、MRIなどで

椎間板ヘルニアの可能性が低いことが重要です。

治療は鎮痛剤や梨状筋ストレッチが有効なことが多いです。

しかし中には難治性であったり強い痛みで日常生活に支障が出る

場合もあります。

エコーガイド下筋膜リリース(ハイドロリリース)が有効なこともあります。

梨状筋と坐骨神経の癒着や大殿筋/梨状筋の癒着、この近くを走る

上殿神経などを観察します。

そしてこれらの間を液性リリースします。

この疾患では有効なことが多く強い痛みや難治性でお困りの方は

試してみる価値は十分あります。

ただ椎間板ヘルニアなどの他の坐骨神経痛誘発疾患の除外が

とても重要です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

誰もが使う母指、手関節ですが使い過ぎにより腱鞘炎になることは

よく知られています。

代表的なものにはケルバン腱鞘炎があります。

もちろん局所安静や外用薬、注射そして難治性の方には手術療法があります。

しかしこれによく似ていますが少し近位に同にじような痛みがでることが

あります。

場所がやや近位で厳密には腱鞘炎ではありません

この部位は撓側手根伸筋腱と短母指伸筋、長母指外転筋が交差します

そして手首の使い過ぎなどにより摩擦にて炎症を起こす状態です。

この部分をエコーで見てみます。

エコープローブを上下に振ってみます。

(長,短)撓側手根伸筋と長母指外転筋が摩擦を起こす様子がよくわかります。

この部位は比較的炎症を起こすことが多く、痛みの他ぎしぎしと摩擦する

音もあります。

治療は原則的に局所安静、鎮痛剤、などですが症状に応じて注射もします。

この時注意することはなるべく腱の間に薬液を注射すると効果が大きい

と思われます。

再発予防に生活習慣の是正や前腕の筋肉は固くなりやすいので日ごろから

ストレッチなどを行うことが重要でしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

アキレス腱の痛みは一般の方からスポーツ選手まで

多くの方が悩まされることがある症状です。

大きく分けてアキレス腱炎(腱症)、アキレス腱周囲炎、

アキレス腱付着部炎があります。

この中で本日はアキレス腱実質が肥厚するアキレス腱炎

についてのお話です。

アキレス腱周囲炎と異なり足関節を底背屈すると痛みの場所が

移動します。

原因はオーバーユースなどによりアキレス腱に微小損傷が

起こり局所の繊維化そして周囲からの血管流入により炎症が

起こることもありますがアキレス腱周囲炎ほど局所熱感を

伴うことはあまりありません。

治療は腓腹筋、ヒラメ筋のストレッチ、ヒールカップ

(踵の挙上)などが推奨されています。

ところが難治性のアキレス腱炎の中に足底筋が痛みの

原因になっていることがあります。

さほど珍しくないようです。

足底筋の解剖

細い筋肉ですが膝裏からアキレス腱内側部に停止しています。

この部の痛みがある方はエコーで見つけやすい

(腱の太い方)ことが多いように思われます。

エコーで見ますと

ヒラメ筋内側にへばりついています。

尾側から頭側に観察しますと途中から腓腹筋ヒラメ筋の

筋間にサンドイッチされているのがわかります。

圧痛部位をリリースすることによりアキレス腱のみならず

ふくらはぎの痛みの改善することがあります。

リリース後

一部のアキレス腱炎は通常の保存療法で十分な

効果がありません。こういう場合足底筋の関与も

考えエコーにてしっかり確認しましょう。

足底筋リリースが効果をもたらすこともあり

痛みでお困りの方はお気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

エコノミー症候群は新潟地震の際車中泊などで過ごされた

方に頻発し有名になりました。

状態としては深筋膜下(深い筋肉内)の静脈の血栓により

静脈還流障害が起こった状態です。特に下肢に頻発します。

下肢に発生すると約3%の方が肺に血栓塞栓を起こすと

言われています。その中には致死的な状態になることもあり

その診断は重要です。

症状はふくらはぎのむくみ、疼痛、違和感などが多いですが

末梢型の場合むくみがはっきりしないこともあります。

診断には問診(長期臥床、悪性腫瘍、糖尿病、骨折など)と

身体所見が重要ですが鑑別診断にベーカー嚢腫、肉離れ

軟部腫瘍など整形外科的疾患も多くエコー検査が

とても有用です。

実際の患者さんのエコー動画です。

中央の黒い血管(ヒラメ静脈)は圧迫してもつぶれません。

Dダイマー高値でした。

次の方も同じように静脈がつぶれませんそして中央の血管

拡張部には血栓も見られます。

ここにカラードップラーを乗せました

もやもやした血流が圧迫によって逆流しているのが

観察されました。

短軸での観察

圧迫をしてもヒラメ静脈は縮小しません

血管拡張、血栓、などが観察される場合当院ではDダイマーを

院内にて測定させていただき診断の補助にさせて

いただいております。

これらの所見が認められた時は患者様、家族に状態、

危険性をご説明し進展状態、併存合併症の検索のため

基幹病院にご紹介させて頂きます。

重篤な肺血栓塞栓症、慢性期の静脈不全の予防のためにも

少々お時間もかかりますがよろしくお願いいたします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

いよいよ本日(7月7日)名古屋場所が開催されました。

今日から15日間の熱戦ですね。

小兵が大型力士に挑戦してます。

結果は小が大を制す。炎鵬関の勝ち

人気力士遠藤と怪力栃ノ心の熱戦

貫禄の白鵬

手に汗を握る熱戦でした。

力士の真剣勝負を見て自分も明日から頑張る糧となりました。

ありがとうございました。

以前にも報告した上腕骨近位端骨折は高齢者の転倒事故などによる

よく見かける外傷です。

治療は転位の大きなものは手術的治療が推奨されています。

当院にても同様な対処をさせていただいております。

しかし転位は大きくとも手術できない方、また手術は受けたくない方も

少なからずいらっしゃいます。

今回は大結節部が転位しいわゆる3パート型骨折で手術適応もある方です。

手術は受けたくないとの強い希望あり基幹病院よりご紹介がありました。

80歳男性

まず初診時レントゲン

痛み腫脹が強く定型的な石黒法(早期振り子運動)は困難でしたが

なるべく転位が進まないように振り子体操を少しずつ行っていただきました

3週間後レントゲン

幸い大きな転位なく骨癒合も確認できます。

しかしこの時点で

前方挙上40度、外転30度、伸展0度、外旋20度と高度の拘縮

これでは日常生活に支障がありすぎます。

リハビリでも痛みが強くなかなかうまくいきません。

しかし外傷後3~4週間では筋膜リリースにて癒着剥離が

有効なことがあります。特に後方の棘下筋/関節、肩甲骨の癒着は

症状悪化の一因です。

今回棘下筋、烏口上腕靭帯、小胸筋、三角筋下滑液包の液性リリースを

エコーガイド下に施行し(かなり除痛ができました)リハビリを行いました

2か月後肩エコー所見

骨片はあるものの腱板の腫脹は軽減しています。

そして運動域は

外転角など少しものたりませんが日常生活には痛みもなく満足

していただけました。

自分の考える上腕骨近位端の保存療法

1.転位の大きなものは可能ならば手術

手術できない時

2.転位を可能な限り小さくする(早期の十分な振り子運動)

3.可能な限り骨癒合を早く促す(早期の十分な振り子運動)

最後に適切な時期にエコー下筋膜リリース(癒着剥離)

これは非常に有効なこともありエコーガイド下注射に熟練した

医師が行えば即効性があることもあり是非試してみるべきと

思います。

全例このようにうまくいくとは思っておりません。

このような患者さんには時機を逸せず適切な治療を行うことが

重要と思われます。

療法士任せの治療のみではなく医師が治療に直接介入する

ことも大事ではないでしょうか?

注)当院では手術療法が一般的に推奨されている場合

手術をお勧めしています。

転位軽度、何らかの事情により手術できない方にこのような

治療法も提案させていただいております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

上肢のしびれや痛みは以前にもお話ししたように

頸椎症性神経根症、頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群

また棘下筋の関連痛にてよく起こります。

その他にも今日お話しする橈骨神経由来の痛みしびれが

あります。

橈骨神経は他の末梢神経と同様に知覚や運動に重要な働きをしています。

その走行は腋窩から上腕をグルーっと回って上腕骨に接している

部位があります。

この部位が腕枕などで圧迫されますと有名なsaturday night pulsy

と呼ばれる一夜にして発生する橈骨神経麻痺があります。

ところがこの部位に何らかの原因で

神経が発する異常信号から運動麻痺は軽度ですが疼痛及び手背の知覚麻痺

が表れあたかも頸椎由来の痛みと錯覚するような患者さんがみ

えます。注意深く観察しますと上腕外側部にあたりに

圧痛があることがあります。

上腕部の橈骨神経を超音波で観察します。

まず近位部ですがここも痛みの原因となります

もう少し遠位です。ここが今回問題の橈骨神経溝の付近となります

腕から手の放散痛あるも頸部はあまり痛くない。そして特に

この部位に圧痛があることが重要です。

橈骨神経をリリースすることにより症状改善すればこの部位の

障害であると推定できますね。

上肢の痛みを伴うしびれは意外に複雑です頸椎以外でも原因と

なる疾患があり詳細な身体所見の診察が重要であることは

言うまでもありません。

坐骨神経痛のような痛み、頚椎椎間板ヘルニアのような痛み

これらは原因が多岐にわたり複雑です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

下腿外側の痛みを訴える方はかなり多いです。

色々な原因が考えられます。

腰椎由来の神経根症状、殿筋から大腿背側の坐骨神経障害、

腓骨筋、長趾伸筋などのファシア異常、閉塞性動脈硬化症の

一部

そして今回ご紹介する腓骨神経が発痛源となっている場合です。

鑑別は圧痛、その他身体所見から推察します。

歩く時に痛い、じっとしていても痛い、時にはしびれる

ジンジンするこんな症状が多いです。

内服薬はあまり効果がありません。

実際何年もこの痛みで苦しんでいる方も見えます。

この部分をエコーで観察そして所見と一致するかを見極めます。

一致したと思われたならリリースする。

腓骨神経が発痛源となっている場合は改善する可能性が高く

長期にわたって痛みに困っておられる方にはお勧めしたいですね。

ただ鑑別すべき疾患も多く効果は個人差もあることをご了承ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

仙腸関節障害が腰痛、殿部痛の原因として認識されつつ

あります。しかし診断は思ったより難しく、周囲の発痛源と

区別する必要があります。

殿部、下肢痛は腰椎レベルの神経根はもとより大、中、小

殿筋、梨状筋などの筋その他多くの靭帯や上、中殿皮神経

など様々な原因があります。

長い間椅子に座れない、痛いほうを下にして眠れない、

歩き始めが特に痛い、朝起床時も痛みがひどいなど

比較的特徴的な症状から股関節や下肢に広がる痛み

もあり得ます。

上の図のように仙腸関節近くで神経(中殿皮神経)も

靭帯を貫いていますね。そしてこの神経は仙腸関節にも

つながっています。

靭帯の上には強靭な筋肉も付着しており痛みを引き起こす

可能性は十分ありますね。

治療はお薬や骨盤ベルト、リハビリ、ストレッチなど

様々です。

しかしこれらの治療が奏功しない場合は診断を兼ねて

注射をすることもあります。

この部分をエコーで見てみます。

少し分かりにくいですが関節の入り口が見えます。

症状からだけでは関節が悪いのか、靭帯、神経、筋

が悪いのか区別が困難です。

よって注射も2種類あります。

まずは筋肉、靭帯部分のリリース。

多くはこれで良くなるようです。

しかし関節へのアプローチが時に必要となるようです。

上は関節内への注射ですがこの部位は非常に狭く注入困難な

方もいらっしゃいます。

軽症の方はまずは保存療法をお勧めしています。

しかし慢性痛が続く方や痛みが激しい方は注射療法も

必要となることがあります。

(当院では関節深部への注入はリスクが考えられるため

行っておりません)

まずは仙腸関節そのものが悪いのかあるいは近くの靭帯や

神経、筋肉が悪いのかそして腰椎そのものや他の疾患なのか

鑑別には熟練を要します。しかし一度ですぐ判明するとは

限りません。可能な限り正確な診断を目指しますが

治療を兼ねたエコー下注射が診断に必要になることもあり

ご了承よろしくお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

女性に多いとされる手のしびれの原因に手根管症候群という

病気があります。

とても多い病気ですが手のしびれをきたす病気には頚椎症

胸郭出口症候群その他にも多くの病気があり注意深い観察

が必要です。

初期には示指、中指のしびれそして徐々に親指にも広がり

末期では親指の付け根の筋肉が萎縮してしまいます。

しびれは朝方強い方も多く、また痛みのため睡眠が障害される

こともあります。

原因はホルモンバランスの異常などから滑膜炎型の腱鞘の

むくみが原因とされるものや、屈筋支帯(横手根靭帯)の

肥厚が原因で手根管内の神経が強く圧迫されるタイプなどが

あります。

そしてエコーでこの部位を見てみます。

正常画像です。

滑膜炎タイプではない手根管症候群の方のエコー画像

圧迫された神経を圧迫する屈筋支帯からリリースします。

これは症状を改善する一つの方法ですが、筋肉が萎縮したり

重症の方は基幹病院での手術をお勧めしています。

また滑膜炎タイプの方には別の方法をご提案することも

あります。とにかく手根管症候群は重要な鑑別診断、そして

タイプ把握が必要です。エコーや場合により神経伝達速度、

たまにはMRIも必要となります。

エコーの普及は診断方法、治療方法においても新しい

提案ができるることもあります。

現在はまだ長期成績の報告はありませんが

手術するには至らない方には一つの方法です。

しびれや痛みのひどい方にご提案します。

最後までお読みいただきありがとうございました。