内科、外科を問わずしびれを訴えられる患者さんは大勢いらっしゃいます。
しびれた感じがするだけの人から感覚鈍麻、運動障害をきたした人まで
実に様々です。
原因も腫瘍、膠原病、脳、脊髄障害もあれば頻度の高い末梢神経の病気など
かなり多いです。
本日は頻度の高い手根管症候群についてのお話しをします。
これは女性特に妊娠出産期、更年期によく見られます。
人差し、指中指から始まることが多く徐々に親指や薬指にまで
広がっていきます重症になると手の親指の付け根に筋肉の萎縮を
認めることもあります。
夜間、早朝やよく使った後の症状悪化そして特徴的な麻痺の領域が
あれば推定は簡単です。
神経伝達速度による検査も有用です。
ところがここでもエコーが活躍できるのです。麻痺の原因の正中神経は
腋から手首までほとんどの領域で観察可能なのです。
以下がエコー画像です。
正常像です。ぶつぶつしたブドウの房状のものが
神経です
神経はやや腫大しその下にある腱周囲が黒く腫れています
慣れれば簡単です。
エコーで観察し神経の圧迫がないかまた神経の腫瘍がないかも
わかることが多いです。
治療は安静固定、注射、手術などです。重症の方は手術がいいでしょう。
しかし軽度の方は夜間の固定や注射(これもエコーガイド下がおすすめ)にて
症状の緩和が得られることが多いです。
まずは正確な診断が重要ですのでしびれで困ってる方はお気軽に
いらしてください。