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2021年10月29日(金)
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2021年10月09日(土)

手のしびれをきたす疾患は数多くあります

脳梗塞、脊髄障害などの中枢性のもの、頚椎神経根症、胸郭出口症候群

など末梢性のもの、そして今回紹介する手根管症候群が頻度の高い疾患です。

主に親指から薬指までのしびれをきたしますが小指はしびれません。

手をよく使った後、また朝起床時に悪化することが多いのも特徴です。

神経の圧迫は手根部にあります。

この部分をエコーで見ますと正中神経が屈筋支帯という比較的厚い組織の下に見えます。

エコーのプローブを縦に当てた場合

エコーのプローブを横に当てた場合

比較的厚い屈筋支帯が圧迫することが多く癒着していることもあるようです。

まずはこの間を正確にリリースします

場合により神経の背側にある屈筋群との間もリリースするといいでしょう。

ただし注射療法は症状緩和の一つの方法でありますが完治するわけではありません。

装具療法で改善の無い方そしてしびれで困るという方にはお勧めできますが

重症例は手術療法をお勧めしています。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

このブログでも何回か報告させていただきましたが深部静脈血栓症

いわゆるエコノミー症候群は予想以上に頻度が高くまた短期間で進行することも

ある疾患です。主に不動 糖尿病 悪性腫瘍 膠原病などにより発生しやすくなる

と言われておりますが、特に誘因の無い方も時にはいらっしゃいます。

整形外科的疾患は特に足関節周囲の骨折、靭帯損傷で ギプス固定の必要な場合もあります。

露出部は積極的に動かすように説明しておりますがそれでも動く範囲は限れれます。

当然深部静脈血栓症いわゆるDVTも発症しやすくなっております。

また下腿の浮腫(むくみ)が急速に出現する場合も注意が必要です。

しかし浮腫はDVTのみならず右心不全、腎機能低下、低蛋白血症、運動不足で腰掛が多い

などいろいろな原因で起こります。DVTも考えながらこれらにも注意します。

下大静脈の拡張、肝静脈の拡張が見られ浮腫の原因となりうる状態です。

次は心不全はあるものの右心負荷は無い方です。

静脈系のうっ滞は心臓が原因ではなさそうです。

ただしDVTでも広範囲肺塞栓による急性右心不全もあり得ます。

次はギプス固定後下腿浮腫があるものの当初膝窩静脈、ヒラメ静脈などの

拡張は見られなかったものの5日後には膝窩静脈の大きな血栓が確認できた

方です。

血栓により静脈血流はかなり悪くなっていました

緊急にD-ダイマーを計測し高値であったため基幹病院に精査依頼をお願いしました

あっという間に膝窩静脈より近位まで進展したようです。幸い血栓を溶かすお薬で

改善傾向になったことも確認できました。

一部途絶しているように見えますがプローブの角度にて開存していることは

確認できました。ただしばらくしっかりと経過観察が必要であることは

いうまでもありません。

私見ではありますが下肢のギプス固定を行う場合DVTのリスクが高い方は

2週間程度で血栓の有無を確認したほうがいいかもしれません。

そして忘れてはならないことは発生頻度は思ったより多くしかも中には

急速に悪化することがあるということは我々医療者も肝に銘じることである

と思います。最近は優れた飲み薬もあり早期発見で重症化が防げるのではないかと

思います。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

 

江戸時代から続く病名五十肩は今でも一般的に使用されております

要するに50歳前後に起こる肩の痛み、運動制限を主体とする疾患を

まとめて一つの病名にしているわけです。しかし現在はレントゲン

CT MRI エコーなど様々な検査機器がありもっと詳しく細分化

されています。

変形性関節症、石灰腱炎、腱板断裂などが鑑別に上がります。

そしてやはり最も多いのが癒着性関節包炎、凍結肩と言われれるものです。

サイレントマニピュレーションが治療の大きな軸となってきました。

確かに運動制限の強い方は早く関節を動かせるような治療が適切です。

しかしそこまででもないが痛みが続いているという方に関節腔内注射が

結構有効なことがあります。癒着しかなり小さくなった関節腔を比較的多めの

薬液を注入し関節腔拡大を目的にした注射ですので生理食塩水 麻酔薬

そして少量のホルモン剤を適切に注入します。

注入動画です

注入後の関節腔の拡大

関節腔を拡張させるため動かしやすくなるという注射ですので

かなりの量を注入します。

ただし注入しているときは痛みはあまりないようです。

効果は人それぞれですがマニピュレーションほどの効果はありません。

効果が少なく

まだ痛い方にはやはりマニピュレーションをお勧めします。

意外なほど著効する方もいらっしゃいます。数分で終わる注射ですので

痛みに困っている方は試してみるのもいいと思います。

英語ではjoint distension  や hydrodilatation  などと言われます。

腱板の完全断裂が注射によって明瞭に確認できることもあり

診断としての活用も考えられます。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。