足底腱膜炎は以前もご報告しましたが最近当院に受診される方も増え
もう一度説明いたします。
足底腱膜炎は足の裏にある踵と足の指の付け根まで伸びる足底腱膜が
炎症を起こし痛みを起こす病気です。足底腱膜はアーチ状になっている
足の土踏まずを支える重要な役割があります。そして足への衝撃を和らげる
クッションとしても働いています。
ここが硬くなるとうまく伸び縮みできないので腱の付着部や腱事態に
傷がつき炎症を起こしてきます。
痛みの場所は下図の1番が多いですが2番や3番もあります。
原因は強い衝撃を繰り返すスポーツ、硬い地面に衝撃吸収性の悪い
靴で長時間立っている、足のアーチが崩れている、ふくらはぎや
アキレス腱が硬い人、新しい靴に履き替えたなど多くの原因が
考えられます。
診断は症状や圧痛点の他レントゲン、超音波、MRIなどがあります。
下は正常の足底腱膜のエコー画像
足底腱膜は2~3mmです。特に左右差を見ることが重要です。
下図は強い痛みを訴える方の足底腱膜です。
このようにエコーで明瞭にわかることもありますが軽症の方ははっきりしないことも
多いようです。
治療
保存療法が一般的です。まずは固くなった足底腱膜、ふくらはぎのストレッチ
フィットしたインソール、靴の選択、お薬などが多いです。
それでも治らないときは一部の施設では衝撃波治療もありますが当院では
行っておりません。
特に痛みの強い方にはレスキューとして少量のステロイド注射の治療
もあります。確実に腱膜上あるいは腱膜下に注入するため当院では
エコーガイド下に行っています。
注射においてはなるべく脂肪織に注入しない、基本的に繰り返して行わないなどが
重要と思われます。
注射後はしばらく疼痛が改善することが多くその間に十分なストレッチ、靴の選択
生活の見直しなど行い再発を防ぐことがとても重要ですね。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。