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院長のブログ(2019年05月)

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2019年05月26日(日)
2019年05月09日(木)

下腿外側の痛みを訴える方はかなり多いです。

色々な原因が考えられます。

腰椎由来の神経根症状、殿筋から大腿背側の坐骨神経障害、

腓骨筋、長趾伸筋などのファシア異常、閉塞性動脈硬化症の

一部

そして今回ご紹介する腓骨神経が発痛源となっている場合です。

鑑別は圧痛、その他身体所見から推察します。

歩く時に痛い、じっとしていても痛い、時にはしびれる

ジンジンするこんな症状が多いです。

内服薬はあまり効果がありません。

実際何年もこの痛みで苦しんでいる方も見えます。

この部分をエコーで観察そして所見と一致するかを見極めます。

一致したと思われたならリリースする。

腓骨神経が発痛源となっている場合は改善する可能性が高く

長期にわたって痛みに困っておられる方にはお勧めしたいですね。

ただ鑑別すべき疾患も多く効果は個人差もあることをご了承ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

仙腸関節障害が腰痛、殿部痛の原因として認識されつつ

あります。しかし診断は思ったより難しく、周囲の発痛源と

区別する必要があります。

殿部、下肢痛は腰椎レベルの神経根はもとより大、中、小

殿筋、梨状筋などの筋その他多くの靭帯や上、中殿皮神経

など様々な原因があります。

長い間椅子に座れない、痛いほうを下にして眠れない、

歩き始めが特に痛い、朝起床時も痛みがひどいなど

比較的特徴的な症状から股関節や下肢に広がる痛み

もあり得ます。

上の図のように仙腸関節近くで神経(中殿皮神経)も

靭帯を貫いていますね。そしてこの神経は仙腸関節にも

つながっています。

靭帯の上には強靭な筋肉も付着しており痛みを引き起こす

可能性は十分ありますね。

治療はお薬や骨盤ベルト、リハビリ、ストレッチなど

様々です。

しかしこれらの治療が奏功しない場合は診断を兼ねて

注射をすることもあります。

この部分をエコーで見てみます。

少し分かりにくいですが関節の入り口が見えます。

症状からだけでは関節が悪いのか、靭帯、神経、筋

が悪いのか区別が困難です。

よって注射も2種類あります。

まずは筋肉、靭帯部分のリリース。

多くはこれで良くなるようです。

しかし関節へのアプローチが時に必要となるようです。

上は関節内への注射ですがこの部位は非常に狭く注入困難な

方もいらっしゃいます。

軽症の方はまずは保存療法をお勧めしています。

しかし慢性痛が続く方や痛みが激しい方は注射療法も

必要となることがあります。

(当院では関節深部への注入はリスクが考えられるため

行っておりません)

まずは仙腸関節そのものが悪いのかあるいは近くの靭帯や

神経、筋肉が悪いのかそして腰椎そのものや他の疾患なのか

鑑別には熟練を要します。しかし一度ですぐ判明するとは

限りません。可能な限り正確な診断を目指しますが

治療を兼ねたエコー下注射が診断に必要になることもあり

ご了承よろしくお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。