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院長のブログ(2017年03月)

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2017年03月22日(水)

肉離れはよく遭遇する筋肉の外傷です。

しかし軽傷から重症まで様々です本日は比較的多い

ふくらはぎの肉離れをご紹介します。

診断は受傷状況、たとえばダッシュしたら急に足を叩かれたような感じ

急に力が入りずらくなったなどです。

そして次は局所の状態です。好発部位に圧痛があるか?腫脹、発赤は?

これらが認められれば次はエコー検査です。早速画像です。

肉離れ変更

 

肉離れ出血変更

血腫の大きな人はこんな風に見えます。

そして大事なことは全体を見渡し損傷範囲の把握です。

このように全体を把握することが重要です。

しかし容易に出血が見つからない方もいらっしゃいますので初回に正常に

見えても後日検査で出血が確認できることもあります。このため可能性が

高ければ圧迫、挙上、アイシングが必要です。

そして数日後再び確認して障害部位の確認ができることもあります。

ふくらはぎの肉離れ以外で判断の難しい肉離れもあります。深部のもの

例えば閉鎖筋などはMRIではないとわからないこともあります。

エコーのいいところは繰り返し検査が侵襲なく行えることそして治癒過程も

把握できるので運動許容範囲やストレッチの負荷具合も判断できるということ

ではないでしょうか。

次は受傷後3週間で治りつつある方です。

肉離れ3週間

今までの方と同じように黒い血腫が見えます。さてどうしましょうか?

肉離れ3週間エラスト

ここでエラストグラフィーを使います。赤は柔らかい。青は硬いです。

すると血腫のように見えたところも結構青く描出されました。

血腫部位の瘢痕化が進みつつあり出血リスクは小さいと予想できますね。

このように最近のエコーを使った肉離れ治療はわかりやすい画像ですので

的確にリハビリの進め方もわかってくるというものです。

肉離れと言え定型的な治療に皆さん当てはまるとは限りません。

初診では大したことなくても5日後には血腫がかなりあったり、また

大きな血腫が急速に小さくなったりすることもあります。

エコー画像を参考に治療を決めていくといことが今後のトレンド

かもしれません。

最後にお一人お一人でかなり違うということを申しおきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

下肢痛の鑑別に血管性の病気が重要であることは間違いありません。

昨今災害時のエコノミー症候群で有名になったこともあり、下肢の

深部静脈血栓症(DVT)が広く認知されるようになりました。

どんな人がなりやすいか?

加齢、癌、一部の膠原病、喫煙、手術や外傷、長期臥床、肥満

などがあげられます。

症状は下肢においては痛みや、むくみなどがあげられますが、無症状の方も

多いようです。しかし放置しますと一部の方は肺塞栓症を引き起こすことも

あり診断は重要です。症状は筋筋膜性疼痛にも類似し紛らわしいです。

下肢の場合エコー検査、Dーダイマーなどの血液検査またCTなどが

行われます。結果により精密検査が必要になります。

ここでエコーで見れば簡単だろうと思われがちですが似て非なる

もやもやエコーという健常者でも見られる紛らわしい所見があります。

次はふくらはぎ痛の方の所見です。圧痛はありますがむくみ、腫脹は

ありません。また色調も正常です。

以下は拡張したヒラメ筋内の静脈が高エコーを示した所見です。

もやもやエコー1

これを長軸にて見ますと

あたかもうっ滞した拡張静脈のようです

しかし膝窩部で観察しますと

膝窩静脈1

 

ここを圧迫しますと

膝窩静脈2

 

このようにこの部位では正常のようです。

最近のエコー装置の進化によりこのような現象がしばしばみられる

とのことです。この方はD-ダイマーも正常でしたので少なくとも

急性のDVTの可能性は低いと判断しましたがしっかりと経過観察

が必要と思います。このように単純ではありませんので十分気を付けて

観察する必要がありますね。

参考図書

IMG_0470

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最後までお読みいただきありがとうございました。