本日は坐骨神経痛も引き起こす椎間板ヘルニア以外で代表的な
梨状筋症候群についてお話します。
坐骨神経痛はお尻から太もも、ふくらはぎの痛み、しびれをもたらす
厄介な痛みです。
この中でお尻の梨状筋という筋肉で圧迫され症状を出すものが
梨状筋症候群です。
実際には圧迫だけではなく癒着などが大きく関与します。
日本脊髄外科学会の図です
なるほど坐骨神経が圧迫されやすい場所ですね。
診断は上記の坐骨神経痛のほか長時間の座位などでお尻に負担がかかると
悪化することやコリコリ触れる梨状筋に圧痛があること、運動負荷にて
同じ痛みが再現することなどを参考にし、レントゲン、MRIなどで
椎間板ヘルニアの可能性が低いことが重要です。
治療は鎮痛剤や梨状筋ストレッチが有効なことが多いです。
しかし中には難治性であったり強い痛みで日常生活に支障が出る
場合もあります。
エコーガイド下筋膜リリース(ハイドロリリース)が有効なこともあります。
梨状筋と坐骨神経の癒着や大殿筋/梨状筋の癒着、この近くを走る
上殿神経などを観察します。
そしてこれらの間を液性リリースします。
この疾患では有効なことが多く強い痛みや難治性でお困りの方は
試してみる価値は十分あります。
ただ椎間板ヘルニアなどの他の坐骨神経痛誘発疾患の除外が
とても重要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。