五十肩は誰もが聞いたことのある病気ですね、この病名自体は江戸時代から
あるそうです。江戸時代にも手が上がらない、後ろに手が回らないなどの
症状で困っている方がいたのでしょう。
日本整形外科学会によれば中年以降特に50歳代に多くみられます。
関節を構成する骨、靭帯、腱、筋肉などが炎症を起こし癒着や短縮にて
肩の動きが悪くなるのです。中には関節を包む袋(関節包)は癒着
してしまうと重度の可動域障害が起こり凍結肩と言われる状態に
なってしまう方も散見されます。
まずは五十肩の中でもリハビリや運動療法が効果的な時期には
注射もかなり効果的なことが多く組み合わせて治療することを
お勧めします。今までも肩峰下滑液包、烏口上腕靭帯、棘下筋
小円筋などの注射療法をお話ししました。
本日はもう少し手が上に届かないという方に一つの手段として
上腕三頭筋のリリースをご説明します。
肘を伸ばす上腕三頭筋は上腕後面についている大きな筋肉です
これが関節後方と癒着しますと肩の挙上が困難となります。
腋窩からこの筋肉をエコーで見てみましょう。
三頭筋と上腕骨頭はかなり近くにありますので癒着も起こりえます。
そしてここのリリースを行いますと効果的な方もいらっしゃいます。
もう少し挙上したいときの治療ポイントとして重要な場所です。
ただし挙上が70度や80度など高度の拘縮の方には施行できません。
関節包が癒着しリハビリや注射で十分な効果が出ない方もいらっしゃいます。
いわゆる凍結肩という状態の方も含まれます。
こういう方に対し当院では頸部にて肩の神経を麻酔をかけ沈静化したのち
マニピュレーションという方法にて肩の可動域を一気に改善する方法も
行っております。肩痛で苦しんでおられる方に少しでも助けになるよう
様々な治療方法を提案させていただきます。
お気軽にご相談ください。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。