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2017年04月01日(土)

腰痛や膝痛など痛みに悩む人が大勢います。

この中には手術は嫌だ!注射も嫌だ!病院に行くなんて面倒だ!

で実際の所、近くの薬局で健康食品を毎日真面目に服用してる人が

大勢います。それって効果あるの?

面白い比較試験が公表されています。

https://medley.life/news/item/5593af4fe7880cc802efc52c

 

まず膝痛の患者さんに1500㎎のグルコサミン塩酸塩を飲料の

形で24週飲んでもらい偽薬と高機能MRIで軟骨の障害が

改善しているかの比較です。

結果は偽薬とグルコサミンは同じ。効果はなしの判定。

 

次にコンドロイチンはどうか?

これはほんの少しですが効果ありとの判定です。つまり

6か月服用すると100人中53人が2割程度痛みが改善しました。

しかし偽薬でも100人中47人が2割程度痛みが改善しましたので

その効果はほんの少しだと考えられます。

 

次にヒアルロン酸の関節内注射(これは病院で行う注射で健康食品の

ヒアルロン酸とは関係ありません)

膝いた

 

2万人で検討されています。結論は軽度の変形性関節症の方には

機能や痛みに対して改善を認め安全性も確認されました。

ただやはり経口摂取では有効性が確認された信頼できる十分なデータ

は確認できなかったようです。結論はヒアルロン酸関節内注射は

軽症の方のみ効果ありとの報告です。

しかし疑問点もあります。膝が痛い人の一部は関節の中に原因があり

一部の人は関節外の神経、筋肉、筋膜、靭帯由来の疼痛であることは

常識となりつつあります。特に痛みのひどい人は関節外の要因も大きく

単純に関節内にヒアルロン酸注射しても十分な効果がありません。

関節外組織の改善を促すためストレッチや筋力強化、体重コントロール

が特に有効です。そしてここに筋膜リリースを加えることにより短期間で

改善する事もあります。これで改善しないときはやはり手術的な治療も

必要となることもあります。

特に思うように痛みが取れなく、レントゲン上の変形がひどくない方は

一度は筋膜リリースを試してみたほうがいいと思います。

しっかりと診察を行いどこに痛みがあるか丁寧な触診が必要です。

 

次にテレビコマーシャルでも有名なプレガバリン(リ〇カ)はどうでしょう?

チクチクする痛み、ジンジンする痛み(神経障害性疼痛)に効く

とされる薬です。病院で処方されます。

神経痛として典型的な坐骨神経痛の患者さんで検討しました。

Screen Shot 5-7-2017 8.48.47 PM

オーストラリアの研究です。

一日150㎎から開始し600㎎までの投与を8週間続けました。

開始用量は日本より多いです。そして8週、52周で偽薬と比較しました。

結論は効果なし。全国的に驚異的に処方される患者さんが多くなった薬ですが

神経痛に無効との判定が出てしまいました。これはいかに?

当院でも時々神経障害性疼痛の患者さんにお出ししますが効果がある人、

無い人まちまちです。では痛み止めとして有名なロキソプロフェン、

ジクロフェナクなどはどうでしょうか?実はこれに対しても坐骨神経痛には

効果なしとのデータがあります。薬は効かないかあるいはあっても少しだけ

かもしれません。

手術以外ではストレッチ、運動療法、神経ブロック、筋膜リリースが有効

である可能性はあります。

 

最近殿部由来の坐骨神経痛に筋膜リリースが効果的との報告があります。

手術しかないと思っている人も一度は筋膜リリースで確認したほうが

良いかもしれません。

少しご紹介します。

坐骨神経は腰椎部分のみならず大腰筋、梨状筋、坐骨部、大腿後面にて

障害を発生しうるのです。もちろんヘルニアだけが原因ではありません。

殿部も発痛源として好発部位です。

梨状筋解剖

そして梨状筋部の坐骨神経をエコーで見ますと下図の様に見えます。

梨状筋エコー画像

問題が梨状筋/坐骨神経にある時はここをリリースするのです。

当院での実例です。

 

従来より行われている硬膜外ブロックや神経根ブロックと同様に

殿部筋膜リリースも診断、治療に有効であると思っております。

今や多くの人の坐骨神経がエコーで確認できる時代となってきました。

(例外はあります)これを使わない手はないでしょう。

次はもう少し遠位で坐骨の上に強い圧痛がある方です。

この部分では大殿筋と内閉鎖筋の筋間に坐骨神経があります。

ここをリリースすると坐骨神経リリースになるはずです。

大殿筋リリース1

 

まだまだ発展途上の技術ですがMPS会長の木村先生を中心に

かなりのスピードで広がりつつあります。

そして重要な技術、知識のご教授に深謝したいと思います。

 

坐骨神経痛には完璧な治療法はありませんが一つ引き出しが増えました。

今後も新しい技術に挑戦していくつもりです。よろしくお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

少し話題になってます美女と野獣の実写版が封切になりました。

映画というよりはミュージカルの雰囲気です。

というのも当たり前で声優がベルはミュージカル系の昆夏美さん、そして

ガストン役は劇団四季でも演じている吉原光夫さん

ポット夫人は岩崎宏美さんでした。そして野獣役もミュージカル俳優の

山崎育三郎さんと皆さんミュージカルでも活躍しておられます。

有名な曲がたくさん出てきます。皆さんもお暇なときはこの音楽を

楽しんできてください。きっと満足します。!(^^)!

 

IMG_0508

 

IMG_0510

IMG_0029

腰痛には多くの病名がついてます。

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折、椎間板炎その他いろいろ

しかし腰痛の85%は非特異的腰痛と言われ、これらには該当しません。

ではそれは何でしょうか?そしてそれはどこに原因があるのでしょうか?

まだ全貌がはっきりしたとは言えませんがそれらの多くは筋筋膜性疼痛、

椎間関節性疼痛などが関与していると報告されるされる医師が増加

しています。

治療として薬剤、リハビリ、運動、そして徐々に普及してきた

筋膜リリースなどが一般的です。

薬剤には鎮痛剤、神経障害性疼痛の薬、オピオイド系など種類も豊富です。

どんどん薬を増やせという方針の先生の講演も拝聴しましたが

結局「ほんとかいな?」で終わりました。

多くの方には少なくとも大量の薬は必要もなく不適当だと考える医師

も多いです。実際少量の麻酔薬などで局所をブロックしますと

数分で痛みが緩和することもよく経験します。

重症の腰痛、急性で鋭い疼痛、慢性的で通常の治療に反応しない方に

診断目的、また治療としてそして引き続き行う運動療法の方向性を

見極めるため局所ブロックあるいは筋膜リリースは有効と考えております。

では具体的な症例です。まずは腰部の解剖から

解剖1

腰椎も動きのため関節や多くの筋肉がついています。

関節周辺に発痛源が多い印象です。

これをエコーで観察しますと以下のような画像が見えます。

脊椎横断2

脊椎中央より少しプローブをずらすとよく見えます。

 

 

この関節が発痛源になったりまた背骨を保持する起立筋が原因になります

そして肋骨突起や腸骨稜内側にも多くの筋、靭帯が付着する

ためここも発痛源になります。

椎間関節エコー下注射

腰椎後方よりです。

 

次は起立筋(多裂筋深層筋膜リリース)ボディーマークは肩ですが

実際は腰部です

 

次いで肋骨突起先端。腰方形筋、大腰筋などのリリースに使います。

肋骨突起の先端部が効果が大きいようです。

腰方形筋注射

 

 

次いで腸骨稜内側。骨盤上縁に沿って痛みがある場合には

効果があるようです。ボディーマークは手ですが骨盤後方からです。

腸骨筋肉注射

 

 

すべてがピタピタッと改善するわけではないですが、慎重に診断すると

結構疼痛改善が得られます。

これによって発痛源がわかりその後のリハビリにも方針が立つ

ということです。

急性腰痛の場合はそのままよくなってしまうこともありますが

慢性痛の場合は発痛源特定後リハビリや生活習慣改善が必要です。

まだまだ全貌がはっきりしたわけではないですが、数年前とは

かなり異なった治療方法が提案できることが多くなりました。

今回ご紹介させていただいた部位はほんの一例です。まだまだ多くの

発痛源の報告があり難しいことは確かです。

腰痛の85%ととも言われる非特異的腰痛の原因、治療に

今後も取り組んでいくつもりです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

腰痛や臀部痛そして下肢の痛みは非常に多くの方が経験します。

その中であまり有名ではないものの最近TVで取り上げられた

こともあり俄然注目を集めているのが仙腸関節の痛みです。

なかなか治らない腰痛、診断がつかない腰痛には一定の割合で

存在します。そしてこれがかなり多いのです。

まず仙腸関節の場所

仙腸関節変更

骨盤を後ろから見た骨格です。

どこが痛いか

仙腸痛み

腰から下肢にかけていろいろな所が痛くなるようです。

注目すべきは股関節の前方やまるでヘルニアの神経性疼痛の場所

まで含まれています。しかし臀部のあたりの痛みは非常に多いです。

座位や仰臥位で寝ていても疼痛が発生することもあります。

仰臥位での痛みは一部の脊柱管狭窄症でも認められますので

慎重に鑑別します。そして重要なことはMRIなどの画像だけでは

腰痛の診断は困難なこともあるということです。

村上先生も述べておられますが画像に騙されてはいけません。

ヘルニアMRI

上の写真はいかにも痛そうなヘルニアのようです。本当でしょうか?

神経ブロックを行い刺入時に疼痛の再現、麻酔薬にて疼痛の改善が

得られなければ腰痛の原因はヘルニアではないかもしれません。

仮にこの方の痛みが仙腸関節由来ならば手術をしても治りません。

ではどのようにして仙腸関節性疼痛を診断するのでしょうか?

色々なテストが提唱されています。まず患者様自身どこが痛いか

ピンポイントでさせる方もいます。そして村上先生の提唱する

Newtonテスト変法や疼痛誘発動作での確認。

最終的には仙腸関節後方靭帯へのブロックにて確定診断するのです。

次に診断、治療を兼ねる注射療法をお話しします。

エコーでは少しわかりにくいですが下図のような画像が得られます。

ただ皆さん少しずつ形が違います。

仙腸関節エコー

関節部が描出されれば靭帯の下に注射します。

 

70%以上疼痛が軽快すれば診断の大きな根拠になります。

効果発現は10分から30分、まれに翌日にならないとわからない方も

いらっしゃいます。

注射以外の治療法もあります。AKA博田法をはじめとする様々な理学療法、

運動療法、体幹トレーニング、骨盤ベルトなど種々の方法を組み合わせ

疼痛の改善を目指すのです。

当院にては、お一人お一人に適切な治療法を提案してまいります。

治らない腰痛でお困りの方、仙腸関節性疼痛かもしれません。

お気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

歩くと足が痛いという症状は多いですね。しかしちょっと休めば

また歩ける。という症状を間歇性跛行と言います。この症状は

下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)以外にも腰部脊柱管狭窄症、

慢性コンパートメント症候群、慢性静脈不全、そのほかにも

変形性関節症などで認められます。

この中で最近の高齢化により急増しているのがASOです。

これが疑われるときは下肢動脈触知、色調などを調べ

下肢上肢の血圧測定を行います。最近は便利な検査機器があり

簡単に測れます。当院でも使っている2代目の機械ですが

結果はこんな風に出ます。

重要なのはABIという数値です。以下実例です。

aso ABI

下肢の血圧/上肢の血圧正常値(ABI)は1.0~1.4ですがこの方は

右足が何と0.34、左足も0.66と重症でした。びっくりです。

ここで膝窩部をエコーで観察してみました。

すると

ASO変更

動脈内に大きなプラーク(コレステロールなどの油などの塊)

があるではないですか!!

 

上の動画ではプローブで圧迫してみますときれいな静脈はつぶれますが

動脈はつぶれません。しかしいかにも動脈の血流は心もとないです。

これを圧迫しないで見てみました。静脈は呼吸性に変動します。

 

どうでしょうか?動脈の中には大きなプラークがありその中を

かいくぐるように細々と血流が認められます。

正常では以前にも出しましたが動脈は元気よく拍動します。

 

 

重症の方はもちろん専門家にお任せするしかありません。

また血管再建を必要とする方はMRA,CTAの検査が必要です。

好発部位は腸骨動脈や大腿動脈ですがこのように膝窩動脈にも

所見のある方がいるということです。

そしてASOは全身の疾患です。たとえ軽症の方でも脳血管障害、

心血管の病気などになりやすいとされており適切な治療が

求められます。

糖尿病、加齢、脂質異常、喫煙、腎臓病などが危険因子です。

十分管理することが望まれます。

間欠性跛行は足の狭心症といわれており少しでも気になる方は

ご相談ください。

特にABI検査は有用です。当院では可能性が高いのにABIが

正常と出る方には軽い運動負荷後に再検査し見逃しを少なくするように

努力しています。そしてABI低値の方には危険因子の精査をお勧めし

症状に応じ基幹病院にご紹介させていただきます。

ASOは症状が軽くても生命予後があまりよくありません。5年間で20%

もの方がなくなるとの報告があります。そしてABI検査は非常に有用です

その数値の低下はそのまま生命リスクに関係するとされています。

当院では頸動脈エコーなどと合わせ動脈硬化の早期発見、および

将来の心血管、脳血管リスク低減に努めてまいります。

頸動脈2

上記は頸動脈エコー画像です。

心臓から始まり心臓に帰る血液を結ぶ大事な血管です。

しっかり管理しましょう。

上の動画は私の心臓ですが異常を発見された方は至急ご連絡下さい。(^^;

最後までお読みいただきありがとうございました。