去る11月26日名古屋ホテルメルパルクにて皆川先生が
ご講演されましたので拝聴してきました。
ファシア(日本語では筋膜?)についての考察はMPS研究会
でも触れられていましたが、なるほどというものです。
末梢神経もその周囲にparaneuriumともいわれる神経の滑走組織があり
これが末梢神経の柔軟な動きに関与しているだろうということです。
なるほど実感できます。なぜなら末梢神経を麻酔薬でブロック
しますと数分のタイムラグののちに支配領域が麻痺します。
しかし以前私が取り上げた末梢神経関連痛は注射後もっと短く、
あっという間に疼痛改善が認められることがあるのです。
これは薬剤の効果からは説明できません。やはり神経周辺の
ファシアの関連だと思います。注射にて正常な末梢神経の
動きを取り戻したということではないでしょうか?
神経も筋肉と同じように良く動くこと(滑走する)が重要では?
ただこの効果は残念ながら永続しないことも多いです。疼痛の改善ができたら
すかさず原因となっている組織の機能回復のため神経や周囲の
筋肉の動きが良くなるように運動療法やリハビリが重要です。

しかし効果がごく短時間で現れるときはほぼこの部位が原因だという
事がわかるのではないでしょうか?それによりその後のリハビリや
生活習慣の改善方法もわかることもあります。
末梢神経の滑走障害と自分は表現してますが圧迫によって麻痺するのではなく
神経の動きが悪くなって痛みや軽いしびれとして症状が出現することとても
多いと感じております。部位は上腕であったり下腿であったり肩であったりと
色々です。以下は自分がよく見る参考書です。




今までの痛み、しびれの原因とされてきたものとは異なった
原因で症状が出ている人もかなり多いと感じています。
もちろんこれは魔法ではありませんのですべてではありません。
一部なのか半分くらいなのかはたまたもっと多いかもしれませんね。
なかなか良くならない痛みやしびれの原因を見つけるため
エコー、エコーガイド下注射が役立つ時がやってきたと思います。
もちろん身体所見、経過、レントゲン、CT、MRIなども重要なことは
いうまでもありません。今年も残り少ないですが来年はもっと進化したい
と思います。