膝痛はかなり複雑です。骨や半月板、靭帯、神経 筋肉、腱など様々な組織が
関与しています。
時には腰や鼠径部などの病変の関連痛のこともありますね。
身体所見を中心に見当をつけレントゲン エコー所見、場合によってはMRIやCTも
診断に必要なこともあります。
この部分は内側ハムストリング(半膜様筋、半腱様筋)が走行しており薄筋や縫工筋も
鵞足の構成要素として伴奏しています。脛骨の周りを滑走するため摩擦が起きやすく
局所に水がたまった状態(滑液包炎)になりやすとされます。
もちろん関節内のヒアルロン酸注射は無効です。
エコー所見では滑液包炎が見えることもあります。
脛骨と腱の間のみならず半膜様筋と他の鵞足との間にも炎症が起こりやすいです。
滑液包炎を起こした方のエコー所見です。
次は滑液包炎はありませんが同部位の疼痛がある方のエコー所見です。
同部位のリリースが極めて有効なことがあります。ただ炎症の強い方は少量のステロイド剤も
必要となることが多いようです。
滑液包炎に対する治療
滑走性改善のための治療
これらの治療に追加し原因となっている筋力の低下、柔軟性の低下がある方は
相応の運動療法が必要となります。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。