愛知県岡崎市 整形外科,リウマチ科,エコーガイド下筋膜リリース,筋膜性疼痛症候群(MPS), トリガーポイント

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院長のブログ

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2019年03月06日(水)
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2018年10月28日(日)

超音波診断装置は普及しかなり一般的になりました。

当院においてもアナログの旧式エコーからデジタルハイビジョン

AVIUSに変更したときは目が点になるほど解像度が上がり

ドップラーの優れた機能に驚かされたものです。

5~6年前は名機とし人気を博していたようです。

こんな感じで使いやすいサイズです。

昨年日立アロカから発売されたarietta 850は

全域フォーカスをうたい文句に数々の血流信号、エラストグラフィー

などもarietta60からかなり進歩しました。

こんな感じでやや大きいです。思い切って導入してみました。

全域フォーカスの触れ込みを少し画像で確認してみます。

プローブはほぼ同じもの18MHzのリニア探触子です。

先端部分は同じです。

前腕近位長掌筋筋腹レベルです。

aviusの画像

表層はよく見えますが2cm前後からかなりぼやけています。

arietta850の画像

正中神経のやや深部までよく見えます。

プローブが同じでも結構違いますね。

eFocusingというそうです。

もう一つ血流信号が従来のカラードプラー、パワードプラー、

e flowの他に4つ目のDFIというものがありました。

これを少し炎症を起こした上腕二頭筋腱に当てますと

まず通常のパワードプラー

次にDFI

横靭帯から腱、滑膜の血流信号がありました。

リウマチなどの滑膜炎の状態もおそらく細かく

把握できるでしょう。

少しでもきれいに見たいという人にはお勧めかもしれません。

私にできる可能な範囲で正確な病変部の描出を目指したいです。

今後ともよろしくお願いします。

 

足がしびれるという症状はとても多いです。

脊柱管狭窄症などの腰椎由来のしびれもありますが

本日は足首、足底に原因があるしびれの紹介です。

足根管症候群として有名です。

亀田総合病院によるご説明では

1.お風呂に入るとジンジンする。

2.夜寝る時しびれがつらい。

3.砂利の上を歩いてるようだ。

このような症状が特徴です。そして「多くは」踵は

しびれない。とされています。

上の図で屈筋支帯による脛骨神経の圧迫では踵の神経

は障害されることは少ないようです。

ところが踵もしびれるあるいは踵だけがしびれる方も

いらっしゃいます。そして痛みがこのあたりにあります。

少し足底腱膜炎と似てますね。

ここでは神経が足の筋肉(拇趾外転筋と足底方形筋)の間を

走っています。

これらの筋肉が腫れたり固くなったりしますと、

バクスター神経では踵そして内側足底神経、外側足底神経

が障害されればそれぞれの支配部位がしびれます。

この部位をエコーで見てみます。

筋肉の間に神経血管が見えます。

ここより少しだけ末梢に原因があることが多いです。

筋肉の間をリリースしますとかなり改善する方も見えます。

足根管症候群は手術的治療も考えられますがバクスター神経

障害のように主に拇趾外転筋などのMPS(ファシア異常)

によるしびれはエコーガイド下治療が威力を発揮することも

ありますのでお困りの方はぜひご相談ください。

注射で強い痛みをとった後は適切な運動療法、インソールの

装着が必要となります。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

 

腹痛にはいろいろな病気があることはよく知られています。

消化管、腹腔臓器、血管などの原因がわからない非特異的な

腹痛(非特異的腰痛と表現が似ています)のうち30%が腹壁由来

そしてそのうちの20%が今回紹介する腹壁神経障害とされています。

肋間神経の枝が原因と言われています。

前皮神経障害(ACNES)として知られています。

痛みはこのあたりに多いとされています。

内腹斜筋と腹横筋の間を走る神経が腹直筋を貫いています。

症状としては局所に強い圧痛があり腹筋に力を入れると

痛みが増強します。(カーネット兆候)

圧痛部位をエコーで見ても実は原因は写りません。

神経は細いので画像ではわからないのです。

 

しかし腹直筋の深層は腹膜が近く容易に注射できません。

そこでいつものようにエコーガイド下に腹直筋筋膜下に局所麻酔剤を

注射します。

腹直筋鞘への数回の局所麻酔ブロックにて改善しない場合は手術も

選択肢の一つとなります。

今回は幸いブロックにてかなり改善が見られました。

腹腔臓器由来の疼痛、場合により心筋虚血や大動脈病変もしっかり

除外した後上記の所見が認められればエコー下に安全に施行できる

腹直筋ブロックを考えてはいかがでしょうか?

腹直筋鞘ブロック後のエコー画像です

腹直筋周囲をきれいにリリースすることが大事なようです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

朝起きた時急に頸部から肩の痛みが出現し時には全く動かせない。

このような状態を一般的に寝違えと言っています。

誰でも経験したことがありますね。

原因は何か? これがなかなか難しいです。

今回も日本整形外科学会のホームページでの記載から。

レントゲンやMRIで異常が無いのが一般的とのことです。

ただ重病が隠れているかもしれませんのでレントゲン検査などは

必要と思われます。

筋肉の阻血、攣縮、椎間関節の炎症などが記載されています。

なるほど。しかし本当に画像で分からないのでしょうか?

実は「時に」エコーでそれらしき所見がわかる時もあります。

一つは椎間関節の腫脹(これは稀です)

もう一つは筋肉内、椎間関節付近のファシアの重責です。

残念ながら今のところ一部の方に限られています。

原因筋としては肩甲挙筋、斜角筋、多裂筋など様々です。

特に多裂筋にて異常を認めることが多いように感じます。

実際の寝違えの方です。

朝から痛くてほとんど首が動きません。

エコーで頸部の筋肉の観察をしてみます。

多裂筋に重積した(白く見える)ファシアがありました。

そしてよく言われる筋肉が硬くなってるのかこれもエラストグラフィー

で調べてみました。

エラストグラフィーでは青は固く緑から赤に移すると柔らかいです。

重積ファシアの部分を右の画面で見てみますと緑からやや赤っぽく見えます

決して固くはないということです。

なおドプラーでも確認しましたが血流シグナルもありませんでした。

最後にとても重要なことはこの部位が圧痛部位に一致することです。

この方は一致しました!

あとはこの部分のリリースです。

白い所をほぐして行きます。結果は良好でした。

このように寝違えの原因がエコーで見えることもあります。

日本整形外科学会ホームページにも罹患筋に麻酔を注射する治療が

紹介されています。

それを一歩進め圧痛部位とエコーで確認したファシアの異常部位が一致

すればそこに原因がある可能性が高いといえるのではないでしょうか。

そしてエコーガイド下に注射できるのです。

もう一つエコーの利点は軟部腫瘤や炎症所見などがわかりますので

レッドフラッグ(重病)の除外がより正確にできることですね。

すべてがこのようになるわけではありません。少しでもひどい苦痛を

取り除くのにエコーは簡単で効率がいいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

頸部から肩そして腕に走る痛み、手指のしびれを伴うこともあり

時には手に力が入らないという症状そんなに珍しくありません

頚椎椎間板ヘルニアではないかと心配になりますね。

病院でこのような診断がなされることも珍しくありません。

日本整形外科学会広報にて頚椎症性神経根症という名前で

紹介されています。

説明によりますと神経根が物理的に圧迫されています。

MRIでもわからないこともあるともありと。

しかし実際に神経根ブロックという治療法があります。

この手技によりかなり改善する方もいらっしゃいます。

時には短時間で改善しそのまま回復することもあるのです。

物理的な圧迫が原因ならばそんなに簡単には治らないはずですね。

神経が何らかの原因で異常発火ををきたし注射によってリリース

すれば改善するということでしょう。

最近はエコーの進歩もあり以前より安全、正確に神経根ブロックが

可能になってきました。

症状の発現は第7頚神経、第6頚神経、第8頚神経の順に多いとのことです。

では実際の神経根ブロックをご覧ください。

まず確認

頸部ですので血管、神経を事前にチェック

大きなカニの爪です。もちろん近くの血管神経も確認します。

そしてブロック

次は最も多いC7です。

前結節なく後結節の滑り台上に第7頚神経が見えますね。

そして事前チェック

そして血管神経を十分確認してからブロックです。

このようにエコーを使えば安全確実にできることが多くなりました。

ただ一部の方は神経が十分確認できないのでこの手技ができない

こともあります。

そして確実にブロックができたことが確認できますので原因がそこにあれば

症状も改善するはずですね。レントゲン透視で行う神経根ブロックとは

この点が異なります。

ただこの疾患は自然に治ることも多いと言われています。

しかし激しい痛みやしびれから可能な限り早い回復を希望する方には

非常にいい方法の一つです。

すべての治療に確実はありません。これも例外ではありませんが

少しでも痛みやしびれに困っている患者様に提案していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旧年中はお世話になりました。

今年は可能な限り勉強、講演会の参加を通して

新しい治療法の提供を目指します。

平成最後の日の出  本宿より

元日は浜松城に行ってまいりました。

晴天の中雪化粧した富士山もよく見えました。

1月2日

地元薬師寺

まだ参拝者はほとんどいない時間です。

東の空に月と金星のランデブーが美しかったです。

そして間もなく薬師寺にも日の光が差してきました。

今年もよろしくお願いします。

 

 

ジムニーといえばほとんどの人が名前を聞いたことがある

小さな四駆ですね。

今年スズキがリリースしたJB64ジムニーは人気沸騰で一時は

納車1年以上とも言われました。

で今はどうなんでしょうか?よくわかりませんがとにかく我が家にも

新型ジムニーがやってきました。

四角くなりました。

インパネもこんな風に

実はジムニーは4台目です。

最初は20年以上前JA11型ジムニー

水深5cm(笑)の河川敷で映ってるのは実は私です。

とにかくぴょこぴょことよく走りました。

これは四駆にするためいちいち車を降りて前輪のハブをロックしてましたね。

次は今もよく見かけるJB23型です。

これはMTとATのミッション違いで2台乗りました。

乗り心地はひょこひょこしてますがハブロックも室内からでき

日常使いにも十分こたえてくれました。

そして今回のJB64はますます豪華装備となり時代を感じさせる作りです。

そして本来のジムニーの特徴である悪路走破性もすごいらしいです。

何かできそうな気がする。そして夢を与えてくれるジムニーです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

お読みくださった方はきっとジムニーファンですよね?

肩の痛みは様々です。

関節の動きが悪くなる五十肩なども古来から知られていますが

その中には多くの病気が含まれています。

腱板断裂や関節包などの癒着、そして筋肉、腱そのものが短縮したり

いろいろな病態が含まれています。

この中には夜間の痛みで睡眠までも障害するものもあります。

しかしこれもいろいろな原因があるのです。

棘下筋、小円筋などの圧迫による疼痛、棘上筋、小胸筋などの

滑走障害による肩の伸展(後ろに伸ばせなくなる状態)もその一つでしょう。

そして今回ご紹介する上腕二頭筋腱の障害もその一つです。

 

肩の前方やや内側にある腱です。触ると痛みがある方も見えます。

また手を前方に伸ばして物を持つと痛みが出ることがあります。

超音波で見る上腕二頭筋腱です。腱の周りには水腫が見えます。

炎症の有無をカラードプラーで確認します。

腱の周囲に著明な血流増加を認めました。

疼痛も高度で、夜間の睡眠障害も併発しています。

しかしやや外側の腱板には特に問題ありません。

やはり上腕二頭筋腱が痛みの原因と思われました。

このような場合、強い痛みに対してはエコーガイド下注射が

威力を発揮します。

注射には腱を傷めないように可及的に腱を避けて注射することが大事です。

そして引き続き適切なリハビリが重要となります。

悩ましい肩の夜間痛もこのような治療で改善することもあります。

少しでも早く改善したい症状の一つです。お困りの方はご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

下肢特に下腿のむくみを訴えて来院される患者様は少なくありません

両側の場合は全身性疾患として心不全、腎機能障害、甲状腺機能障害、

低蛋白血症、薬剤性などが有名です。そして片側性の場合 蜂窩織炎、

深部静脈血栓症なども鑑別に上がります。

ただし左右差があり片側性に見える方でも

実は心臓性のこともたまにはありますのでここは注意ですね。

身体所見と下大静脈から心臓にエコープローブを当てると

わかることもあります。

しかしやはり片側性の場合深部静脈血栓が心配です。

この場合普通の浮腫と異なり下腿が緊満した状態であることが特徴で

D-ダイマーという検査で高値を示します。

ここまでは誰でもわかります。

しかし非常によく似た外観で下腿嚢腫という病気もあるのです。

時折リウマチ患者さんに発生します。

緊満した下腿の片側性腫脹、そしてリウマチの炎症がありますと

D-ダイマーが擬陽性となり高値を示すことがあるのです。

以下実際の患者さんです。リウマチ治療中ですが突然CRPが高値となり

下腿も片側性に腫脹しました。

こういう時はまずそこに何があるかエコーで確認!

下腿中央部に肉離れでよく見る所見がありました。

もう少し膝下10cmの所で見てみますと

巨大な嚢腫が現れました。部位的には肉離れ好発部位ですが

形が全く違いますね。

この方はCRPという炎症反応が少し高めでしたのでD-ダイマー必要なし

要するにいずれにせよD-ダイマーは高値ということです。

ヒョウタンのような形をした10cm以上の下腿嚢腫が見つかりました。

おそらく膝裏のベーカー嚢腫から発展したものですがベーカー嚢腫は

さほど目立ちませんでした。

身体所見、D-ダイマー検査だけでは鑑別できない下腿嚢腫という病気も

時に見つかります。

突然発生する下腿の腫脹は時には緊急性もありしっかりと見る必要があります

MRIでもわかりますが手っ取り早いのはエコーであることは間違いありません

このような症状の方は早めにご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

腰痛には多種多様な原因があり診断が困難な腰痛の一つが

椎間関節性腰痛です。

以前より腰を反らすときあるいは後方へ捻ると痛いというのが

特徴とされています。

腰を反らす時の痛みが椎間関節性、逆にお辞儀するときの痛みは

椎間板性と言われてきました。

果たしてこれは事実か?疑問に思うことがあります。

骨格を見ると確かに椎間関節も痛みの原因になりそうです。

しかし筋肉に覆われています。

回旋筋、多裂筋が関節の背面を覆っているのです。

つまり同じところの痛みが関節かもしれないが、筋、筋膜かもしれません。

下図はエコーで見る椎間関節周囲です。

棘突起の横にややファシアの重責した椎間関節が見えます。

その上には多裂筋が見えています。

疼痛の強い方には重責したファシア及び椎間関節をリリースします。

隣接した組織のため正確な発痛源はわからないことも多いですが。

症状から「椎間関節周囲」が発痛源だということが予想できることも

多々あります。適正な投薬、理学療法で改善不十分か疼痛がとても強いときは

エコーガイド下ブロックが有効であることも多いですね。

椎間関節のみならず直上の多裂筋がリリースできた方は

劇的に症状改善が得られることもあります。

ただ症状の改善は個人差が大きいことも申し添えておきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。